この船は船体の鉄板も当然、リベット止めされているのですがキットのFRPでは小さくなりすぎるので無視されています。Jotika社のIMARAがほぼ同じ模型全長で32分の1ですから、IMARAでは船体のリベットからFRPで表現されています。 このENVOYは48分の1なので省略されているようです。船体のリベットはあとから再現しようと思えば、小さな丸頭しんちゅうくぎをFRPに打ち込むことで再現は可能なのですが、これは無視することにしました。相当な数の穴を手であけなければならないので。
このリベットをどう再現するか、ネットでその方法を調べました。まずはきわめて小さな丸頭しんちゅうくぎがあれば、FRPに小さな穴を開けることで簡単に再現可能と思い、その極小しんちゅうくぎを探しました。ようやく見つけたのがドールハウス製作部品として販売されているもので、なんと
丸頭外形は1mm、その首下長さが2.4mm、くぎの部分の直径はわずか0.5mmというしんちゅうくぎを見つけ、さっそく購入しました。0.5mm直径の穴なら、なんとか手で開けることができます。
下の写真の右側がその極小くぎです。しかし、船橋であるFRP側にはこのくぎを打ち込めばOKですが、甲板側は(船橋は取外し可能としますので)くぎの下が出てはまずいのでカットしました。これらの穴あけはすべて一つづつ手で開けました。気が遠くなる作業ですが、せざるを得ません。
そのうち、ネットでリベットを再現する別の方法を見つけました。それが下の写真左側にある、これまたきわめて小さなポンチのようなミルタガネというものです。購入した先端の直径はいろいろで、0.5mm、0.7mm、0.8mm、1.0mm、1.2mm、1.3mm、そして先端は半球状に凹んでいます。薄い塩ビ板で試行錯誤しました。塩ビの板圧が0.5mmなので、一番小さな0.5mmで塩ビを打ち込むと、裏側にちょうど直径1mm程度のリベットの頭が再現できました。これまたすべて手で打ち込みますから、その力の入り具合で裏に出る高さが変わってしまうので、ある程度高さ(=直径)が揃うまでは練習が必要です。写真の左側に白く2本見えているのが、塩ビの板で、表面にリベット頭(もどき)が見えます。この方法を使うことで0.5mmのドリルで穴をあけて、さらにしんちゅうくぎを打ち込む手間が不要となりますし、慣れればその製作スピードも格段に速くなります。
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