ビリングボート社トロール漁船 ”ブロニュ・エタープル”の製作 |
この船はBoulonge Etaple(ブロニュ・エタープル)というビリング・ボート社のもので実船はフランスの漁港でどこにでも見られるトロール船です。
この例題のキットは古いバージョンのもので、フレームとキールのみ切り出してありますが、それ以外のほとんどの部品は板に印刷されただけで、自分で切り出さなくてはなりませんでした。
模型の制作の基本は直線と直角をいかにきちんと出すことが基本ですから、丸ノコ盤は迷わず買った方がよいです。ただし、一般の日曜大工用丸ノコ盤は大きすぎて模型の板材には不向きですので、私はプロクソン社のミニサーキュラソウ・テーブル(写真参照) を使用しました。
(注意:現在輸入販売されているものは全てレーザーカット済みですのでご安心ください) 直線を切るのであれば、丸ノコ盤を使用すると簡単です。 特にホビー用丸ノコ盤は絶対のお勧めです。なぜなら、直線を切るのも角をおとすのも自由に出来るので、イトノコ盤より私は重宝すると思います。 特に直線ガイドと角度ガイドがついているので、直線加工、斜め線加工は大変簡単に加工できます。また、細い板材を何本も切り出すのも簡単です。 実はわたしも数年前に買ったのですが、正直なところ、もっと前から買えばよかったと思うほど使用しています。 カッター代わりに基本的にに何でも切れますから、ほとんどこれしか使わなくなりました。ただ、マルノコ歯は細目を別途購入してください。
1)キールとフレームの組み立て
キールとフレームは船の基本の骨格となる部分ですから正確に組み立ててください。 まずはキールの組み立てですが、プロペラシャフトのスタンチューブとラダーの鞘(ラダーのパイプ)が入るスペースを空けることを念頭に組み立てます。ほとんどの場合、プロペラシャフトが通る部分とラダーのパイプが通る部分を左右から板材で挟むような構造になっています。このようにほとんどの場合は四角い穴になります。
スタンチューブは全ての外板を張った後にエポキシ接着剤をたっぷりと充填します。(この段階では接着しません。) キールをセイルングキャッチャーではさんで、各フレームを接着します。セイリングキャッチャーはウッディージョーという会社のものです。このとき忘れずにスタンチューブとラダーチューブを通すのを忘れないでおいてください。
2)上部甲板を張った後にフレームに板を張っていきます。
甲板材を切り出しているところです。(このときはまだ丸ノコを購入していませんでしたので、手でカッターを使用して切り出しているところです。)
※この船は実船は金属製なのであまり神経質にならずに上部から板材を張っていきます。このとき板材はフレームに密着するように、そして板材に無理な力が入らないように曲げながら張ります。板材と板材の間に隙間があいても気にせず、全体をまず、張ります。その後に大きなスキマを板材をクサビ型にきって埋めます。
今回は板を水で湿らすことなく、張り終えました。 ただ、板が曲げにくい場合は板に水を含ませてからアイロンで曲げ癖をつけるのが簡単です。(板の曲げ方の詳しい方法はこちらを参照願います。)
接着には瞬間接着剤を使用しましたが、瞬間接着剤用硬化促進剤も併用しました。 3)船体に木工用パテもしくはタミヤのパテを使用して全体を塗ると言うか、盛り付けます。パテが乾いたら紙やすりとサンダーで形状を整えます。その後サンドペーパ(120番手くらい)で削りだして、段々ペーパーの目を細かくしてすべすべになるまで磨きます。
※サンドペーパーは120番→180番→240番→320番→耐水ぺーパー400番と徐々に目の細かいものにします。
※番手を100番以上飛ばすと研ぎ跡が消えませんので注意します。
※私はPROXXON社のオービタルサンダーを使用しました。(写真上)
4)キャビンの上のレーダーやマスト、換気用ルーバー、エキゾーストパイプなどの艤装品を木や真鍮製パイプで製作します。
※屋根は船の操舵室の中を再現するために最後の最後まで接着しません。 ※ドアを開閉できるように下記のようなヒンジを製作しました。 5)外観はほぼ完成しました。(まだ手すりはつけてませんが・・・・)魚を入れる木箱も適当に製作しました。
実はまだ外観がやっと完成しただけで、これからキャビン内の艤装や、照明、などディテールアップをする予定です。
キャビン内は今回は無線機やレーダー、インパネ、甲板上の漁具などまだまだ製作したことはいっぱいあります。
後は
1)グラスファイバーで船体を強化する
2)スクリュードライブユニット/モーター/ラジコン装置の搭載
3)防舷材張り、その他漁具/魚網ウィンチなどの艤装などの装飾
4)塗装
となります。 |